共同研究に少し似ているものに受託研究があります。
企業から資料もらって、それを元に実験をさせられている学生さんもいるかもしれません。
今回は受託研究が一体何なのか、メリットやデメリットがあるのかを解説します!
受託研究とは
受託研究とは、企業から委託を受けて行う研究のことです。
共同研究と異なり、企業側にその分野の研究者がいるわけではなく、企業が大学にお金を払い、研究を依頼するものです。
簡単に言えば、外注のようなものです。
私も研究室時代に何社かのメーカーから委託を受けて実験したり、分析したりしました。
私の経験を踏まえながら、受託研究のメリットとデメリットを解説します!
共同研究については別の記事に記載しているので、こちらをご覧ください。
受託研究のメリット
受託研究のメリットですが、学生にとってほとんどありません笑
強いていうならば、
研究室の研究費を使わずに、自分の研究を深堀りできる
受託研究の場合、企業側が費用を負担するので、機材の改造や新しい原料サンプルを、研究室の研究費を使わずに調達できます。
そういう意味では、自分の研究+αの知見が得られる可能性があります。
また、受託研究は共同研究と異なり、成果は基本的に全て大学に帰属するので、もし良い成果が出た場合は自由に学会発表や論文投稿をすることができます。
受託研究のデメリット
反対にデメリットですが、
タスクが増える
就活が有利になるわけではない
企業とそこまで関われるわけではない
1つずつ解説します!
タスクが増える
もう単純に、学生からしたら時間が奪われます笑
私も何社かの受託研究受けましたが、実験や分析に自分の時間を奪われるばかりでした。
普通に自分の研究をやりつつ、受託研究の実験までしていたので、他の学生よりタスクの量が多かったです。
当然ですが、研究の一環なのでお金はもらえませんでした。
バイトでもしていた方がマシだったかもしれません笑
就活が有利になるわけではない
受託研究は、企業に専門の研究者がいるわけではなく、新規事業のネタ探しとして大学に費用を払っている側面があると思います。
もし秀でた成果が出れば企業も本腰を入れて研究を始めるかもしれませんが、そうでなければ契約期間が満了とともに関係は終了します。
企業との関係が浅いので、就活時に推薦がもらえるわけではなく、有利になることはありません。
企業とそこまで関われるわけではない
共同研究と異なり、企業の研究者と一緒に研究しているわけではないので、定期的な成果報告会などは通常ありません。
学生が実験や分析を行い、結果をとりまとめて、教授が企業の担当者に成果報告するくらいでした。
企業の研究者から刺激を受けたりしないので、勉強になったりモチベーションがあがったりする機会はあまりなかったです笑
唯一社員の人とお話ししたのは、実験の立ち合いの時の雑談くらいです。
まとめ
受託研究は学生にとってはそこまで美味しい思いをすることはできません。
私も教授から言われたのでやむなく手伝うしかなかったのですが、結局その実験結果も修士論文のネタにはなりませんでした。
受託研究を任されたら、割り切って対応すれば良いと思います。