今回は工場見学でリクルーターが学生のどんなところを見ているかを解説します!
今回解説する記事は、理系の就活生を対象としています。
特に、
・大学のOBから工場見学の案内をもらった学生
僕自身、大手素材メーカーの生産技術職として何度も学生の工場見学の対応をしてきました(させられてきた?笑)
単に自分の担当の工程を案内するだけのこともあれば、丸一日学生を色々な工場へ案内して評価するということもしてきました。
「工場見学」は慈善活動ではなく、採用活動ですので、当然その時の学生の行動や特徴を評価して、最終的にはリクルーターチームや人事と情報共有することとなります。
今回は、社員であるリクルーターが学生をどんなポイントで評価しているかを5つの視点で紹介します。
これは僕が勝手に決めたわけではなくて、実際の採用活動の時に検討されたポイントですので、就活生にとってはとても有意義な内容になっていると思います!
結論から言ってしまうと、5つのポイントとは、
真面目さ・会話力・志望度・伝える力・個性
です。
それでは1つずつ解説していきます!
工場見学の心構え
まず、工場見学に行くということは敵陣に乗り込むということです。
社員であるリクルーターは工場見学中の質疑応答や真面目な場面だけでなく、休憩や移動といった気が抜けそうな場面も学生を見ています。
具体的に言うと、
「この子はいつもスマホばっかり見ているなあ・・・他に志望度が高い会社からのメール待ってるのかなあ」
「この子は休憩中も質問してくるから志望度が高いんだなあ」
「あの学生はちょっとオタクっぽいけど、意外と他の学生とよく会話できてるな」
のような感じです。
”常に見られている”ということを必ず意識して臨みましょう。
とはいえ、考えすぎて大人しすぎてもあまり印象に残らないので、下手な発言や言動をしない程度に普段通りに対応すれば問題ないと思います。
ポイント① 真面目さ
真面目さと書きましたが、常識的なことがきちんとできているかという意味です。
普通にしておけば問題ありませんが、たまに常識外れの学生がいます。
例えば、このような学生は基本NGです。何人か見たことはあります。
・工場見学の案内メールにわざわざ注意事項を書いているのに、よく読まずにメールで聞いてくる学生
・大学同期と騒ぎ続ける学生
また、工場見学後のお礼メールは好印象なので、きちんとした方が絶対いいです。
私も工場見学の翌朝に学生からのお礼メールを読むと少し嬉しいですね。
できれば、工場見学から帰宅してすぐか、遅くても工場見学翌日中にはメールするようにしましょう。
ポイント② 会話力
2つ目は会話力です。
噛み砕いていうと、”コミュ力”と言い換えることもできるかと思います。
「この子は会社に入って、周りの人とコミュニケーションを取りながら仕事ができそうかなあ」
「現場のオペレータのようにバックグラウンドが違う人とも会話できるかなあ」
といったところが見られます。
僕が対応した学生で明らかに「こいつ、ヤバイ…」みたいな学生は見たことはありませんね。
逆に社員で「なんでこんなヤバいやつ入社しとん」みたいな人はいましたけど笑
「この子はちょっと生産技術向きではなくて研究向きかなあ〜」とかそういった判断材料にはよくしていました。
ポイント③ 志望度
志望度は結構重要です。
当然ですが、志望度が高い学生はポイントが高いです。
就職活動の序盤の段階で、第一志望にしてくれている学生に対しては、個人的にもっといろいろな会社を見た方がいいぞと思いつつ、できるだけその学生のいい部分を探してあげようとしていました。
休憩時間中に、ただの雑談に見せかけて探りを入れてみたりしましたね。
また、各工程の見学が終わった後に、質問の時間が設けられると思いますが、毎回質問してくる学生や、アピールしてくる元気のいい学生はなんだかんだ印象に残ってしまいます。
逆に、明らかに交通費目当てで来てそうな学生や、志望度が高くない学生に関しては、キラリと光るものがなければ、次の工場見学は案内しないということもよくあります。
ポイント④ 伝える力
これはポイント②の会話力とは違って、その学生が論理的に物事を考えて、自分の言葉でわかりやすく伝えることができるかどうかを表しています。
理系の学生の多くは技術者や研究者として採用されるため、この伝える力は必ず必要になります。
工場見学は、本当に見学だけという場合もありますが、就職活動後半では「研究紹介」を行う場面も出てきます。
当然ですが、自分の研究をわかりやすく他分野の人に伝え、質疑もしっかり答えられる学生は評価が高いです。
逆に研究紹介がイマイチで、質疑応答も自信がなさそうに答える学生はかなりポイントが下がってしまいますね。
ポイント⑤ 個性
ポイント①〜④の能力は高いに越したことはないと思いますが、この個性に関しては正解はありません。
結構この部分が学生を印象付けたり、次の工場見学も呼んでみようかなと繋がったりしますね。
僕が実際に対応した印象に残っている学生を例に挙げると、
・すごく声がでかい学生
・ゴリゴリの体育会系で長時間残業しても耐えられそうな学生
・ものすごくマイナーな趣味の文化系だが、とことん極めているところが研究者に向いていそうな学生
リクルーター同士で話し合っていると、「あーあの子ね」という感じで記憶に残ったりします。
この部分は個性なので、どうしようもないと思います。
あえてネタ作りせず、素の自分を出せば良いです。
まとめ
今回は、リクルーターが学生をどんなポイントで評価しているかを5つの視点で紹介しました。
私がいた素材メーカーは上のような視点で見ることが多かったですが、どこのメーカーも似たようなもんだと思います。
工場見学に挑むときは、頭の片隅に置いておくと役立つかと思います。