研究室に配属されると企業や他の団体と共同で研究をする場合があります。
理系の研究室だと、研究室内に共同研究テーマが1つくらいはあるかと思いますので、もしかすると企業の方と一緒に研究を進めていくことになるかもしれません。
今回は、配属されたばかりで共同研究が何かわからない学生の方にむけて、共同研究のメリットとデメリットを解説します!
共同研究とは
共同研究とは、企業や他の研究室等と一緒に研究することです。
工学部の研究室ならば、企業と共同研究をしているところも多いと思います。
私は学部4年から修士を修了するまで、3年間企業の方と一緒に研究をしてきました!
もちろん大変なこと、きついこともあったのですが、振り返ってみると良いことの方が多いように思います。
今回は私の経験も含めて、共同研究のメリット、デメリットをご紹介します!
ちなみに、企業との研究には受託研究というものもあります。
受託研究が気になる方は、以下をご覧ください。
共同研究のメリット
まず共同研究のメリットですが、
研究が進む
出張に行ける場合がある
就活時のネタになる
共同研究先にそのまま入社できることがある
モチベーションが上がる
1つずつ解説していきます!
研究が進む
共同研究は基本的に企業から研究費をいただいて行うため、定期的に成果報告をする必要があります。
教授のメンツもあるので、全く成果がないというわけにはいかず、研究は半ば強制的に進んでいきます笑
また、複数人で研究を推進していくため、自分が共著者となる学会発表や論文投稿がどんどん進んでいきました。
その他にも、企業が絡んでいるので、成果が出ると特許の取得も視野に入ってきます。
自分の研究が特許になるって学生にとっては結構誇らしいですよね。
上記のように、学会発表、論文投稿、特許などの目に見える成果が増えると、奨学金免除の可能性が高くなります。
奨学金免除に関しては、以前の記事にまとめたものがあるので、そちらをご覧ください!
出張に行ける場合がある
研究が順調に進捗すると、相手先の企業へ出張できる場合があります。
私は1度しか機会がなかったのですが、遠方へ分析施設を見学させていただきました。
他の共同研究をしていた私の同期は、数ヶ月に1回程度、出張に行っていて羨ましかったです。
共同研究の場合だと、夜は企業の方と懇親会をする場合が多いと思うので、単純に楽しいです笑
学生はそこまで気遣わなくてもいいですし笑
就活時のネタになる
共同研究は就活のESや面接時のネタになります。
研究で苦労したこと
研究で頑張ったこと
の欄に「共同研究を通じて、立場が異なる人と協力しながら仕事を進める力が養えた」
と記入しておけば、それっぽくなります。
ただし、「共同研究をしている」という看板を立てたのに、研究内容を深堀りされたら返答がダメダメだったというパターンは印象を悪くしてしまいます笑
自分の研究くらいはしっかり説明できるくらいのレベルにしておきましょう。
共同研究先にそのまま入社できることがある
結構あるあるなのですが、共同研究をしていると、相手先企業へ推薦がもらえたりします。
これは普通の採用ルートと異なり、かなり優位に就活を進められます(研究室と企業の関係性もあるので、学生が相当不真面目でない限り、内定になる可能性が高いと思います)。
まあ、悪く言えばコネですが、割と工学系の大学院なら一般的な話です。
実際、私も大手の自動車メーカーと共同研究をしており、私が書類さえ記入すれば、最終面接まで進めてくれる話がありました。
私は結局その企業を選ばなかったのですが、私の後輩は共同研究先に入社しました。
(ちょっと後悔しています。。)
もし、自分が入りたい会社が明確に決まっていて、その会社と共同研究している研究室が身近にあるならば、その研究室に入れるように頑張りましょう。
モチベーションが上がる
共同研究では企業の研究者の人と一緒に研究を進めていくため、刺激を受けることができます。
例えば、学部4年生から見て修士2年って神様ってくらいレベル高く感じますよね。
企業の研究者ならそれ以上にレベルが高いです。
学生の時にそんな人たちと接すれば、勉強になるだけでなく、報告の仕方やスライドの作り方、企業のスピード感などを触れることができ、モチベーションを上げるきっかけになると思います。
私自身も企業のプロの方と一緒に研究ができたので、成果報告会のたびに刺激を受け、自分の研究に対するモチベーションを高めながら活動できましたね。
共同研究のデメリット
メリットもあれば当然デメリットもあります。
タスクが増える
長期休暇や就活中も進捗報告があるかも
学会などで成果報告が制限される
こちらも1つずつ解説していきます!
タスクが増える
これは言うまでもないですね笑
企業から研究費を頂いているわけですから、いい結果に出る・出ないに関わらず、何かしらの進捗を出さないといけません。
私も相手先の企業の要望に応じて、追加で実験させられたり、解析を増やされたり、突然資料作成を依頼されたりとそれなりに負荷がかかっていました。
長期休暇や就活中も進捗報告があるかも
これは研究室次第ではありますが、大学が長期休暇中だったり、学生が就活中であっても、企業は成果報告を社内でしなければならないので、遠慮なく進捗報告会をする可能性があります。
私の場合は夏休みに普通にありました笑
まあ、成果さえ出しておけば、あとは報告会に1日参加するだけなので、全然調整できるんですが..
また、就活中もイベントがあったりと、自分以外の予定に調整しないといけないのは共同で研究している以上、仕方がないことですね。
学会などで成果報告が制限される
まだ特許をとってないような実験結果に関しては、相手先の企業から報告内容を制限される可能性があります。
企業にいちいち許可をとったりと多少の煩わしさがあります。
私はせっかく作った発表用のポスターを修正させられたりしました。
まとめ
共同研究をしていると他の学生と比べて、実験が増えたり、進捗管理をしなければならなかったりとタスクは増えます。
しかし、それらは全て自分の成長に跳ね返ってきます。
自分の研究テーマを深く理解できますし、資料作成や報告の能力も磨くことができます。
一生懸命取り組んだ分、就活では有利に働きますし、学会に参加できる機会も多くなります。
私個人としても、共同研究してて辛いな、面倒だなと感じたことも多々ありましたが、
今振り返ると、共同研究して本当に当たりだったな(奨学金浮いたし)と思っています笑
他にも大学院の経験をまとめていますので、参考にしてください。